茨城県立中央病院は、実践的なプログラムで人材育成に取り組んでいます。

研修プログラムの概要(平成31年4月1日開始分まで)

1 研修プログラムの名称

「茨城県立中央病院卒後臨床研修プログラムA」

 

2 研修プログラムの特色

国が選択必修科目に指定している全ての分野を病院必修科目とすることで,無理なく確実に到達目標が達成できるよう配意しています。
また,最大で10ヶ月間を自由選択科目(将来専門とする科)の研修期間とすることが可能な,自由度の高い研修プログラムとしています。

 

3 他院にない特徴

(1) 豊富な症例数での広範囲なプライマリケア研修を実施しています。
①地域住民からの信頼度が高く、多種多様な救急患者を多数受け入れています。
②救急科や総合診療科における研修が充実し、多くの症例を経験ができます。
③各研修分野に臨床経験豊富な指導医が在籍し、質の高い研修環境を提供しています。
④救急オリエンテーション、各種カンファレンス、CPC、レジデントレクチャーなど、現場に即した内容の教育プログラムが充実しています。
(2) 認定医・専門医の資格取得に「繋がる」臨床研修ができます。
難治性がんの診療を掲げるがんセンターを併設しており、高度な診断手技や最新の治療方法を、直接、学ぶことができます。
※ダヴィンチ(デュアル型)を用いた医療スキルトレーニングを行うことができます。
(3) 地域に貢献する臨床研修を行っています。
研修医が中心となって「キッズくらぶインホスピタル」を開催するなどし、地域貢献を意識した研修内容となっています。

 

4 臨床研修目標

当院の病院理念、病院基本方針に基づき、次のとおり初期臨床研修目標を定めます。
(1) 幅広い臨床業務を経験し、医学部で学んだ基本的技術知識・技術・態度を体系化して身につける。
(2) 暖かい人間性と広い社会性を身につける。
(3) 医療人としての自己を見つめ直し「医の心」を十分に考える。
(4) 病める人の全体像をとらえる全人的医療を身につける。
(5) 臨床経験を通じ、総合的視野と想像力を身につける。
(6) 患者の持つ問題を正しく把握し解決する能力を身につける。
(7) 医療人としての科学的思考力、適応力および判断力を身につける。
(8) 患者及び家族のニーズへの対応、態度を学ぶ。
(9) 医療関係スタッフの業務を知り、チーム医療を率先して実践することを学ぶ。
(10) 医療における経済性を学ぶ。

 

5 プログラム責任者兼研修実施責任者

(副院長兼化学療法センター長) 小島 寛

 

6 臨床研修を行う分野並びに当該分野ごとの研修期間及び臨床研修病院又は臨床研修協力施設

(1) 研修期間
平成30年4月1日から平成32年3月31日までの2年間を,次のとおり実施します。
なお,ローテーション(例)にあげる各研修分野の研修時期は,国の定める指導医数等の要件のほか,院内外の各研修分野の当該時期の指導体制(受入可否状況等)により左右されます。研修ワーキング・グループの面談等を経て,できる限り希望に近いものに調整しますが,必ず希望どおりの計画となる訳ではありません。
① 1年次
ア 内科 6ヶ月間(A)
イ 救急分野 2ヶ月間(A)※又は2年次
ウ 外科 2ヶ月間(A)(B)
エ 小児科(B)+産婦人科(B) 各1ヶ月間
オ 将来専門とする科(C) 残りの月数
※1年次は院内研修のみです。
※(A)は「国の定める必修科目」,(B)は「当院の定める必修科目」,(C)は「自由選択科目」。
② 2年次
ア 1年次で研修していない次の分野
・救急分野(A) 2ヶ月間
・小児科(B)と産婦人科(B) 各1ヶ月間又は小児科2ヶ月間と産婦人科1ヶ月間
イ 地域医療(A),精神科(B) 各1ヶ月間
ウ 残りの研修期間については,将来専門とする科(C)から選んで「ア」「イ」と併せて12ヶ月間を研修します。
※将来専門とする科(C)は,病院群に属する施設の診療科からも選択できますが,2年次の院外研修は合計6ヶ月間までです。(ただし,最短でも2ヶ月間は許容します。)
※(A)は「国の定める必修科目」,(B)は「当院の定める必修科目」,(C)は「自由選択科目」
<ローテーション例>

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(2) 分野ごとの研修期間及び協力型臨床研修病院名、臨床研修協力施設名は次のとおり。

区分
研修分野 臨床研修実施機関
国の必修科目
内科 6か月 茨城県立中央病院
救急 2か月 茨城県立中央病院
地域医療 1か月 石岡第一病院
沖縄県立宮古病院
城里町国保七会診療所
石橋内科医院
石岡・平本皮膚科医院
村立東海病院
常陸大宮市国保美和診療所
北茨城市民病院
当院必修科目
外科 2か月 茨城県立中央病院
小児科 1~2か月 茨城県立中央病院(1か月)
茨城県立こども病院(2か月)
産婦人科 1か月 茨城県立中央病院
土浦協同病院
筑波学園病院
水戸済生会総合病院
精神科 1か月 茨城県立こころの医療センター
将来専門とする科|自由選択科
救急、内科、外科、整形外科、小児科、脳神経外科、産婦人科、皮膚科・形成外科、眼科、
泌尿器科、放射線科、
耳鼻咽喉科・頭頸部外科、
リハビリテーション科、麻酔科、病理診断科
1か月~ 茨城県立中央病院
麻酔科 2か月~ 茨城県立中央病院
小児科 2か月~ 茨城県立こども病院
産婦人科 1か月~ 茨城県立中央病院
土浦協同病院
筑波学園病院
水戸済生会総合病院
精神科 1か月~ 茨城県立こころの医療センター
リハビリテーション科 1か月~ 茨城県立医療大学附属病院
内科、外科、救急科 1か月~ 国立病院機構水戸医療センター
内科、救急科 1か月~ 自治医科大学附属さいたま医療センター
内科、血液科、アレルギー・リウマチ科、感染症科、放射線科、精神科、内分泌代謝科、小児科、皮膚科、外科、脳神経外科、整形外科、形成外科、産婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、眼科、麻酔科、リハビリテーション科、救急科 1か月~ 自治医科大学附属病院
内科、精神科、神経科、呼吸器科、消化器科、循環器科、リウマチ科、小児科、外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科 1か月~ 筑波大学附属病院
内科、精神科、神経科(神経内科)、呼吸器科、消化器科(胃腸科)、循環器科、リウマチ科、小児科、外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻いんこう科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、血液内科、病理診断科、臨床検査科、乳腺外科、児童精神科 1か月~ 株式会社日立製作所ひたちなか総合病院
地域保健 1か月~ 茨城県水戸保健所
※水戸保健所における研修について
将来専門とする科等を研修中に,当該研修先の研修実施責任者の許可又は指示により,ごく短期間(数日間)水戸保健所において研修するものは,地域保健研修ではなく,当該研修分野の研修とします。
(3) その他の事項
① 救急分野研修は,救急科及び総合診療科における2月の研修のほか,次により実施します。なお,必ず指導医と共に実施することとし,2年次の院外研修中は原則として実施しません。
ア 1年を通じて割り当てられる内科系及び外科系宿日直研修(月4回程度)
イ 1年を通じて割り当てられる内科救急当番(週半日を1回程度)
ウ 1年を通じて割り当てられる救急車当番 (週半日を1回程度)
② 内科研修は,消化器内科2月,循環器内科1月+腎臓内科1月,呼吸器内科1月+血液内科1月,内分泌代謝・糖尿病内科1月+膠原病・リウマチ科1月,のうち,3つの組み合わせを選んで研修します。
なお,選択しなかった分野は,2年次の「将来専門とする科」研修において研修可能です。
③ 外科研修は,次の外科系(全身管理を研修可能な外科系分野に限る)分野で研修します。
※消化器外科,乳腺・呼吸器外科,循環器外科,脳神経外科,婦人科,泌尿器科,整形外科,耳鼻咽喉科・頭頚部外科

7 研修医の指導体制について

屋根瓦方式の指導を確立しています。
最高責任者である病院長及びプログラム責任者から,指導医,上級医,その他の指導者と,関係者全員が端部をオーバーラップさせて連なる体制により指導及び評価を行っています。
(1) プログラム責任者
プログラム責任者は,各分野のプログラム責任者(各診療科部長)を統括し,プログラムの企画立案及び実施の管理並びに研修医評価に関する助言,指導その他の援助を行い,プログラムの正常な運営に努めます。
(2) 各分野のプログラム責任者
各分野のプログラム責任者(各診療科部長)は,各分野の指導医と密接に連携してプログラムの進行管理を行い,指導医に対する助言,指導,その他の援助を行うとともに,研修医に直接的指導も行います。
また,研修医に起こり得る様々な問題を予測し,必要に応じてプログラム責任者に報告します。
(3) 指導医
各分野の指導医は,研修医に直接的指導を行うほか,自ら管理監督下におく上級医と密接に連携を取りつつ,当該上級医を経て間接的にも研修医の状況を把握し指導を行います。
また,研修医の身体的,精神的問題が生ずる徴候等について予測し,当該研修医の状況等について,随時,各研修分野のプログラム責任者に報告します。
(4) 上級医
指導医と共に最も研修医に近い存在として,研修医に直接的指導を行いつつ,研修医の身体的,精神的問題をいち早く把握し,指導医に報告します。
(5) その他の指導者
病棟及び外来の看護師長,各コメディカル部門の長,各事務部門の長は,病院長から任命された指導者として,委員会,研修ワーキング等への参加のみならず,レジデント・レクチャー等の講師も務めています。(臨床医以外の職種が講師を務めるレジデント・レクチャーの一例:臨床検査科副科長による「腹部超音波検査実習」,医事課長による「適正な保険診療とDPCの仕組み講習会」,診療情報管理士による「死亡診断書の正しい記入方法」,栄養科栄養サポート室長医師による「経管栄養,中心静脈栄養講習会」など。平成27年度実績。)

8 評価方法とフィードバックについて

評価者は,研修医が当該分野の研修を修了の都度,次のとおり3日以内に各評価票を臨床研修センター事務局に提出します。
(1) 研修医による評価
① 研修医自己評価票
評価項目:知識・技能,組織人としての的確な活動,医療人としてのマナー等。
② 指導体制・指導医評価票
評価項目:研修分野に係る診療科全体の指導体制及び指導医の指導内容等。
(2) 指導医による評価
研修医評価表
評価の大項目:患者-医師関係,チーム医療,問題対応能力,安全管理,症例提示,医療の社会性,総合評価等。
(3) 看護師による評価
① 研修医評価表
評価項目:患者への接し方,チーム医療の実践,総合評価等。
② 指導体制・指導医評価票
評価項目:医療面接・基本手技の指導,研修医の状況への配慮,インフォームド・コンセントの考え方の指導,プライバシーに対する指導,研修意欲の高め方,診療録の記載方法等の指導,安全管理の指導,感染対策の指導,患者さん・家族に対する態度の指導,コメディカル部門に対する態度の指導,研修医に対するハラスメントの有無等。
(4) 臨床検査技師による評価
① 研修医評価票
評価項目:患者への接し方,チーム医療の実践,総合評価等。
② 指導体制・指導医評価票
評価項目:医療面接・基本手技の指導,研修医の状況への配慮,インフォームド・コンセントの考え方の指導,プライバシーに対する指導,研修意欲の高め方,診療録の記載方法等の指導,安全管理の指導,感染対策の指導,患者さん・家族に対する態度の指導,コメディカルに対する態度の指導,研修医に対するハラスメントの有無等。
(5) 評価のフィードバックについて
① 以上の各評価票のうち,指導医及び看護師が行う研修医評価については,評価票が提出され次第,当該写しを対象の研修医に配布してフィードバックします。
② ①以外の全ての評価票の取り扱いについては,半期毎に評価詳細一覧を作成し,研修ワーキングにおいて匿名化すべき箇所等について審議のうえ,委員会に報告後,全職員及び病院群内の全ての研修実施責任者に配布します。
③ 協力型として,他の基幹型から受け入れている研修医の評価の取り纏めについては,②とは別に,当院における研修を修了後,全ての評価票の写しに,各研修医毎のレジデント・レクチャー参加証明書等を添えて,各基幹型の研修実施責任者あて報告します。

9 修了認定要件について

(1) 休止日数
休止日数の合計が,2年間を通じて,当院の定める休日を除いて90日未満であることが必要です。(年次有給休暇,特別休暇等は90日に含みます)
(2) 症例レポート等の提出研修医は,次の各症例レポートを作成し,作成の都度,当該分野の指導医に内容のチェック(要サイン又は押印)を受け,「研修医ファイル」及び「研修医手帳」の「Ⅰ.症例レポート提出票」の確認欄に日付を記入し,レポートを研修医ファイルに綴じ込み,そのコピーを臨床研修センター事務局に提出します。「頻度の高い症状」             20症例以上
「経験が求められる疾患・病態」       10症例以上
「外科症例」                 1症例以上
「CPC(臨床病理検討会)」         1症例以上(3) 症例経験等研修医は,次の各症例等を経験し,その都度,「研修医ファイル」及び「研修医手帳」の「Ⅱ.経験すべき症状・病態・疾患」,「Ⅲ.特定医療現場の経験」,「Ⅳ.必須の治療手技」,「Ⅴ.医療記録の必修項目」の確認欄に経験日等を記載します。「頻度の高い症状」             100%
「緊急を要する症状・病態」における必須項目 100%
「経験が求められる疾患・病態」        70%以上
「特定医療現場の経験」           100%
「必須の治療手技」             100%(4) 研修会等への出席研修医は,次のとおり各研修会等へ参加し,その都度,「研修医ファイル」及び「研修医手帳」に,参加日時等を記録します。「レジデント・レクチャー」   (1年次のみ)70%以上
「CPC」         (院内研修時のみ)70%以上
「内科カンファレンス」   (内科研修時のみ)70%以上
「医療安全講習会」及び「感染対策講習会」  各年2回以上(5) 臨床医としての適正の審査毎月開催の研修ワーキングにおいて,研修の進捗状況(休暇取得,症例レポート提出,症例経験,研修会等参加の各状況)を定期的に確認しているほか,研修医の日頃の態度等について情報交換を行い,問題が生じそうな場合には,都度,議論して解決策を講じています。
その結果,修了の是非が問われる程度と判断されたり,臨床医としての適正に係る問題が生じた場合は,直ちに,病院長,プログラム責任者及び委員長に報告され,関係部署に協力を依頼するとともに,委員会に報告のうえ,修了の是非について審議します。

 

10 研修の修了,休止,中断,未修了について

(1) 修了認定について
研修ワーキングにおいて,個別に修了要件の確認を行い,仮に審査のうえ,委員会における本審査を経て病院長が修了を認定します。
認定の後,幹部会議で修了式を執り行い,プログラム責任者及び委員長らの見守るなか,病院長からひとりひとり個別に臨床研修修了証(厚労省様式)及び臨床研修修了証明書(当院様式)が手渡されます。
(2) 未修了について
① 未修了となる基準について
ア 90日を超えて休止した場合
イ 90日を超えて休止する必要があると病院長が認めた場合
ウ 別に定める修了認定のための要件を満たさない場合
② 未修了の決定について
ア プログラム責任者及び委員長は,修了の認定審査において要件を満たさない研修医と十分に面談し,結果を委員会に報告します。
イ 委員会はこれを受けて再度審査し,最終的に未修了との判断に至る場合は,当該研修医の能力等に応じた個別の臨床研修計画を含む総合的な支援体制を整え,併せて病院長に報告し,病院長が承認して決定します。
ウ 未修了の決定後,当該研修医に対し,その理由を付した文書(厚労省様式)を速やかに交付するほか,関東信越厚生局長あて,当該修了の要件を満たすだけの臨床研修計画に係る履修計画表(厚労省様式)を提出します。
なお,当該研修医が,他の臨床研修病院における臨床研修の継続を希望する場合は,未修了ではなく,臨床研修の中断として取り扱います。
(3) 休止について
① 休止期間
2年間の研修期間を通じて休止の上限は90日間です。
② 休止の事由
休止は,原則的に傷病,妊娠,出産,育児のほか,年次有給休暇や特別休暇(夏休,忌引き等)を取得する場合に限ります。
なお,傷病,妊娠,出産,育児による休止を希望する研修医は,当該疎明資料を委員会に提出し,委員会での審議を経て病院長が承認します。
(4) 中断について
① 中断の基準
ア 研修医の申し出に基づき,委員会における審議を経て病院長が認めた場合に中断となるもの
(ア) 休止期間が長期にわたる場合
(イ) 研修医が,医師としてのキャリア形成に大きく影響する,研究,進学,留学等を希望する場合
(ウ) その他の正当な事由がある場合
イ 委員会が正常な研修の継続が困難であると判断し,病院長が認めた場合に中断となるもの
(ア) 当院が臨床研修病院の指定を解除されるなど,正常なプログラムの運用が不可能となった場合
(イ) 研修医が臨床医としての適正を欠き,当院の指導により改善されない場合
(ウ) 休止期間が長期にわたる場合
(エ) その他の正当な事由がある場合
② 中断の審議と決定
ア 研修医の申し出に基づく場合には,当該研修医がプログラム責任者及び委員長と面談し,進路等について十分に議論のうえ,委員会は,この面談結果を受けて,申し出の内容,当該研修医に係る評価内容,中断の見込み期間,(当院又は他院で再開する際の)再開時の環境等の支援体制について審議し,病院長がこれを承認して中断を決定します。
イ 委員会の判断に基づき病院長に中断を勧告する場合は,事前に研修ワーキングにおいて事実関係の十分な調査を行い,当該研修医に係る評価内容等の疎明資料を収集のうえ意見書を作成して委員会に報告し,委員会はこれを受けて,中断の必要性,中断する場合の見込み期間,(当院又は他院で再開する際の)再開時の環境等の支援体制について審議し,病院長がこれを承認して中断を決定します。
③ 中断決定後の手続き
当該研修医に対し,臨床研修中断証(厚労省規定様式)を交付するとともに,関東信越厚生局長にあて,臨床研修中断報告書(厚労省様式)を送付して報告します。

 

11 研修医の診療行為等

(1) 患者の診療に関しては、研修医のみの一人主治医としての診療は行わず、必ず主治医である上級医(研修医を除く)の下で担当医となり、主治医からの診療行為のチェック及び指導を受けなければならない。
(2) 診療に関しての質問や疑問、問題が起きたときには、速やかに上級医への報告、連絡、相談を持つことを義務付けるものとする。
(3) 研修の初期においては、すべての処方箋及び処置箋を発行する際は、上級医のチェックを受けなければならない。また、その後も、経験したことのないあるいは経験することがまれである処方及び処置を行う際には、必ず上級医からのチェックまたは指導を受けなければならない。
(4) 別に示す「研修医の行える医療行為の基準」を遵守しなければならない。
(5) 診療行為を行った際には、遅滞なく診療記録を作成しなければならない。
(6) 診療計画については、上級医と十分なディスカッションを行い、その内容を記録に残さなければならない。
(7) 回診、ケースカンファレンス、症例検討会の要旨を、診療録に記載しなければならない。
(8) 記載した診療録の内容については、上級医のチェックを受けなければならない。
(9) 退院要約については、原則として1週間以内に記録作成しなければならない。内容は、上級医がチェックをし、正式な病歴記録とする。
(10) 診断書や紹介状などの医療記録を作成した際は、必ず上級医のチェックを受けなければならない。

「研修医の行える医療行為の基準」
(茨城県立中央病院臨床研修実務規程第2条第4項に基づく)

1 研修医が単独で行ってよいこと

(1) 一般的な診察
(2) 検眼鏡・耳鏡・鼻鏡・喉頭鏡検査、心電図
(3) 末梢静脈穿刺、静脈ライン留置、動脈穿刺、皮下の嚢胞・膿瘍の穿刺
(4) 皮膚消毒、包帯交換、創傷処置、気道内吸引、導尿、浣腸、胃管挿入
(5) 一般的な注射、輸血
(6) 局所浸潤麻酔
(7) 一般的な内服薬・注射の処方、理学療法の処方
(8) 超音波検査
(9) ベッドサイドでの簡単な病状説明(但し、生命予後、今後の治療方針に関すること以外)

 

2 指導医の許可を得て行うべきこと

(1) 化学療法オーダーの「実施承認」
(2) 抗精神薬の処方、麻薬の処方、インスリンの処方
(3) 血液製剤のオーダー
(4) 経管栄養目的の胃管挿入
(5) 抜糸、ドレーン抜去、皮下の止血、皮下の膿瘍切開・排膿、皮膚の縫合
(6) 気管カニューレ交換、小児の採血・動脈穿刺、深部の応急処置としての止血
(7) 診断書及び証明書の作成・発行

 

3 指導医の監督下で行うべきこと

(1) 内診、腟内容採取、コルポスコピー、子宮内操作
(2) 直腸鏡、肛門鏡、胃内視鏡、大腸内視鏡、気管支鏡、膀胱鏡
(3) 血管造影、消化管造影、気管支造影、脊髄造影
(4) ギプス巻き、ギプスカット、関節穿刺、関節腔内注射
(5) 中心静脈穿刺、動脈ライン留置
(6) 深部の嚢胞・膿瘍の穿刺、胸腔穿刺、腹腔穿刺、膀胱穿刺、骨髄穿刺
(7) 腰部硬膜外穿刺、腰部くも膜下穿刺、針生検
(8) 新生児や未熟児の胃管挿入
(9) 脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔
(10) 深部の止血、深部の膿瘍切開・排膿、深部の縫合
(11) 正式な場での病状説明、病理解剖、病理診断報告書の作成